有機蓄光(OLPL)材料(No.0165, 0166)
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概要
暗闇で光る蓄光材料は、非常用標識、バイオイメージング、消費財などの用途で広く採用されています。現在、蓄光材料として使用されている無機材料は、環境負荷が高く、用途によっては扱いが難しく、励起帯域も限られています。嘉部良太教授率いるOISTの研究チームは、新規な完全有機蓄光(Organic Long Persistent Luminescence (OLPL))材料を開発しました。この材料は透明で可溶性があり、柔軟なフィルムに容易に加工できます。また、有機ドーパントの添加により、発光色の調整が可能です。ロバストで自由度の高い組成により、既存の蓄光製品に比べてコストと環境負荷を低減するだけでなく、広面積に使用する柔軟なフィルム/塗料やバイオマーカーなど、新しい用途開発が期待できます。
応用
- 夜光塗料・フィルム
- バイオイメージング
利点
- レアメタル不要
- 可溶性があり扱いが容易
- 広い励起・発光波長範囲
- - 色を調整可
技術のポイント
本技術を用いた新規な有機蓄光材料は、有機ドナー分子と有機アクセプター分子の混合物から構成されおり、希少元素を含まず、可溶性で高い処理温度を必要とせず、製造・加工が容易であることが特徴です。ルミネッセンスは、長寿命の電荷分離状態の再結合に伴う励起錯体(エキサイプレックス)からの発光によるものです。一般的な白色LED光源で励起することができ、100℃以上の高温でも長時間発光が持続します。
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