質問と答え
質問があれば技術移転セクション(TLS)にご連絡ください。 (tls@oist.jp)
- 発明とは?
- 発明者とは?
- 特許とは?
- なぜOISTは特許を取るのか?
- 誰がOISTの特許費用を負担するのか?
- 発明の開示とは何か?
- だれが発明開示を記載するのか?
- 特許仮出願と本出願は何か?
- なぜOISTは特許仮出願をするのか?
- 特許仮出願までの期間はどのくらいか?
- いつ発明の内容を公に発表できるのか?
- OISTを辞めた後も特許実施料をもらえるのか?
- OISTを辞めた後に、自身の発明を使用することが可能か?
- 実験していないアイデアは発明になるか?
発明とは?
発明とは問題を解決する新規性のある創造的なアイデアです。しかしながら、すべてのアイデアが特許になるとは限りません。
特許として登録されるためには
- 新規性があること
- 非自明性であること(日本や欧州においては進歩性)
- 実用的であること
が必要です。
発明者とは?
発明者はその発明の創造的に関与した者をいい、単に実験や測定しただけの定常的な業務を行った者は含みません。
<参考情報>
- 米国特許庁サイト「Inventorship」 特にII項、III項
- 日本特許庁サイト「日本における発明者の決定」 特に2ページ目
特許とは?
特許とは、優先日、技術、方法、システムなどの発明の内容を特定する法律文書です。特許権者には、権利を付与された国で出願の日から最大で20年間(創薬では25年間)、特許で保護された技術を独占的に実施できる権利が与えられます。
なぜOISTは特許を取るのか?
- 特許で保護された技術は他社の参入を防ぎ差別化ができるため、商業的価値が高まります。
- ライセンスを付与された者はOISTに特許実施料(ロイヤリティ)を支払います。ロイヤリティはOIST独自財源となり、発明者にも分配されます。
- 特許技術は、研究資金獲得に有利に働く場合があります。
誰がOISTの特許費用を負担するのか?
OISTが発明の評価、特許出願、維持に必要な全ての費用を負担します。(先行技術調査、特許明細書作成、特許出願、特許維持費用、特許代理人との相談料など。)
発明の開示とは何か?
発明届は、発明の具体的な内容や有用性を説明し、発明者を特定します。この発明届の内容に基づき、その後の特許出願が進みます。
だれが発明開示を記載するのか?
発明者が発明の技術、目的、先行技術例、概要、効果を記載します。研究計画書、発表資料などを使って記入しても構いません。全発明者とPIは、フルネームも含め、記入内容を全て確認してください。
特許仮出願と本出願は何か?
特許仮出願は通常の本出願に比べて、り簡単に早くかつ安価に特許を出願し、優先日を確保することができます。仮出願後、本出願をするまで12か月が与えられます。本出願が正式な出願となり、本出願書類に記載された請求項が審査の対象となります。
なぜOISTは特許仮出願をするのか?
特許仮出願を行う目的は、簡便に優先日を確保しつつ、本出願をするまでの間に事業化可能性や市場性、特許性を評価でき、また追加データなどを付け加えることで、より強い権利を取ることができます。
特許仮出願までの期間はどのくらいか?
発明届の提出から特許仮出願まで、通常4-8週間程度を要します。緊急の場合はTLSにご相談ください。
いつ発明の内容を公に発表できるのか?
特許庁が仮出願を受領したら受領書が発行されます。(TLSが発明者に通知します。)発表原稿を出版社へ提出する日が、特許庁の出願受領日より後である限りは、出願を待たずに原稿を提出しても問題ありませんが、発明が先に発表されてしまうと多くの国で特許を取得することができませんので注意が必要です。
OISTを辞めた後も特許実施料をもらえるのか?
はい。発明者は引き続き、ロイヤリティ収入があった場合に規定の分配を受けることができます。ただし、連絡が取れなくなった場合はこの限りではありません。
OISTを辞めた後に、自身の発明を使用することが可能か?
アカデミックリサーチや研究目的では、誰でも自由に使うことができます。一方、自己の発明を商業的に使用する場合は、OISTに連絡してライセンス契約を締結する必要があります。
実験していないアイデアは発明になるか?
はい、実験実証をしていなくても、発明の要件を満たすことはできます。しかしながらこのような特許の効果は疑問の余地があるため、OISTでは特許出願を継続しないと判断することがあります。