Mタンパク質特異的免疫を誘導する新規な方法(No. 0204)

 
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概要

コロナウイルスワクチンに利用可能なMタンパク質特異的免疫を誘導する新規な方法。

COVID-19パンデミックは、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)によって引き起こされました。パンデミックを食い止めるには、ワクチンが有効な手段です。現在のワクチン戦略は、S特異的な抗体およびT細胞応答を誘導することであり、最近の研究では、既存のS特異的T細胞の頻度とワクチンによって誘導されるS特異的T細胞応答との間に相関関係があることが報告されており、これは既存のS特異的T細胞による同族のT細胞を助ける役割を示唆しています。本発明者らは、SARS-CoV-2のタンパク質であるスパイク(S)および核タンパク質(N)に対して特異的な既存のT細胞応答の一部が、Sに対する血清陰性の高齢ドナーでは減少していることを発見しました。しかし、ウイルス膜(M)タンパク質に対する既存のT細胞応答は、一部の高齢ドナーでかなり検出されました。このことは、高齢者は既存のS特異的T細胞から十分な恩恵を受けられない可能性が高いことを示唆しています。これに代えて、本発明者らは、S特異的な免疫だけでなく、M特異的な免疫をも誘導することによって(例えば、不活化ウイルスまたはM融合S抗原に基づくワクチンを使用することによって)、高齢者におけるワクチンの有効性を高める可能性があります。

 

准教授
石川 裕規

免疫シグナルユニット

応用

  • ワクチン

 

利点

  • ワクチンの有効性を高める(特に高齢者)

   

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技術のポイント

本技術は、ウイルスの膜(M)タンパク質に対する既存のT細胞応答が一部の高齢者で検出されたことを本発明者が発見し開発されました。既存のT細胞応答はワクチン効果を高めるため、本技術はS特異的免疫だけでなくM特異的免疫をも誘導する方法となります。

 

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