参加者の声: 大矢秀真さん
今回は高橋 優樹先生率いるExperimental Quantum Information Physics Unit(量子情報物理実験ユニット)でのリサーチインターンシップに参加された大矢秀真さんにお話しを伺いました。
1.このプログラムへ応募したきっかけや経緯をおしえてください。
まずOISTを知ったのが修士1年に上がる頃に参加した量子情報関連のオンラインスクールにて、今回のインターンでお世話になった高橋先生の発表を聞いた時でした。OISTでの博士課程に興味は持っていたものの、研究の進捗や流行病のこともあり、長期のインターンは半ば諦めておりました。しかし、流行病が少し収まってきた頃に無理を承知で高橋先生に研究室見学だけでもさせていただけないかとメールを送った所、受け入れていただき、OISTに初めて行くことができました。その前後でOIST-慶應義塾大学間でインターンシップの提携を行うとの情報も出てきまして、インターンシップに応募することにしました。
2.参加前の想像と、実際に参加してみてどうだったかをおしえてください。(良い点、改善できる点もあれば併せてお願いします。)
私が今まで見てきた日本の大学は建物が無機質でやや閉鎖的な印象があったのに対し、OISTは見学しに訪れたときその建物のデザインや色使い、そして窓に広がる景色など非常に居心地がよくストレスを感じにくい場所だと感じました。実際にインターンに参加してみたところ、朝から晩まで自然と研究に集中することができ、作業に行き詰まることがあっても、あちらこちらにラウンジのような場所があったため気分転換に海を眺めながら資料を作成したり論文を読んだりと気持ちよく作業を進めることが出来ました。研究や勉強をする上で非常に良い環境だと思います。OISTは大学よりも研究所に近い印象を持っており、学生や研究者の雰囲気は固いものなのかと多少不安に思っておりましたが、逆にユニットの皆おおらかで、研究するときは集中しつつも休む時はちゃんと休み、疑問があれば気軽に相談できるようなとても良い雰囲気でした。また、ユニットや大学院主催の海辺でのBBQなども盛んにおこなわれており、交流しやすい環境でした。立地に関しては、海と空を眺めるのが好きな私にとって最高の環境であるものの、実際に過ごしてみるとやはり車の重要性を感じました。シャトルバスや、OIST内のコンビニのおかげで生活すること自体には大きな不便はありませんでしたが、休日に外出することを考えるとバスの停車時間に行動が大きく制限されてしまうため、気分転換に遠出するのが好きな身としては、車は必須になるかと思いました。
3.OISTリサーチインターンとしてどのような1日をすごしていますか?大矢さんの1日をおしえてください。
朝は毎日7時頃に起きて、朝食をとるなど準備してから8時~9時頃にデスクに着くように登校しておりました。その後メールを見て、逃している連絡がないかの確認や毎日大学院から送られてくる予定表を見ながらその日開催されるセミナーの情報などを眺めるなどをし、研究にとりかかりました。12時頃になったら作業を中断し、OISTのレストランかカフェに向かい、海を眺めながら昼食を食べたのちに18時頃まで実験を進めておりました。ラボでの過ごし方は、基本的にこのようなサイクルであり、たまに興味のあるセミナーなどが開催されていたらそれに合わせて調整しておりました。帰宅後は基本的に毎日自室に籠って自由に過ごし、12時前には寝るようにしておりました。
4.週末はどのようにすごしていますか?
週末は必要があるときはシャトルバスを利用して食料の買い出しを行っていた他、歩ける範囲で散歩したり、バスに乗って遠出したりしておりました。バスでは那覇市内や大型モールのある場所へ行き、映画を観たり散歩をしたり喫茶店で本や論文を読んだりしていました。また、平日の朝食夜食はまとめて購入したレトルト食品や冷凍食品がほとんどであり単調な上に物足りなかったため、週末を使ってガッツリとした食事を食べに行こうと毎週のように新しい店を探しに出ていました。交通手段がバスしかなく、遠出するために毎回往復2000 - 3000円程かかってしまいましたが、平日は常にOIST内にいたため、良い気分転換になっていました。
5.その他(自由欄)
インターン中に印象に残ったものの中に、TSVP TALKなどのセミナーが頻繁にあり、またそれがわかりやすく広く告知されていたため、様々な分野の話を自由に聴きに行けたということがあります。自分の研究に集中するだけでなく、他分野の研究について話を聴く機会が多いことは、自分の視野を広げるのみならず、新たなアイデアを得るきっかけにもなるので、慶應でも積極的に開催してほしいと思います。