新規RNAデバイス - 機能性核酸の設計 (No. Riboswitch)

 
 
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概要

生体内では、リボスイッチと呼ばれる短いRNA配列(RNAアプタマー)を用いて、細胞内の低分子代謝物濃度を検出し、その代謝物を生産する遺伝子の発現を制御しています。合成リボスイッチは、天然に存在するリボスイッチと同様に、内因性/外因性低分子のトリガーの存在に応答して、選択した遺伝子の発現を制御させることができます。そのため、遺伝子治療やバイオテックへの応用において、細胞の挙動を制御する強力なツールとなります。しかし、in vitroでトリガーリガンドに高い親和性を示すアプタマーのほとんどは細胞内では機能せず、新しいリボスイッチの開発は困難を極めます。横林洋平教授率いるOISTの研究チームは、低濃度の低分子化合物に反応して遺伝子発現を制御する高効率のリボスイッチを、高いS/N比で設計する効果的な反復プロトコルを開発しました。

 

教授:
横林 洋平

核酸化学・工学ユニット

応用

  • 遺伝子治療
  • 細胞治療

 

利点

  • コンパクトなリボスイッチ
  • 細菌および哺乳類細胞において遺伝子発現を化学的に制御

   

合成リボスイッチは、低濃度の低分子トリガーに応答して遺伝子発現を制御

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技術のポイント

本技術は、反復プロセスを用いて、まず目的の低分子リガンドに高い親和性を持つRNAアプタマーを体外スクリーニングで選択します。それから細胞内で十分な機能を持つかテストします。候補アプタマーを、エンジニアリングによってさらに微調整し、その結果得られたアプタマーの変異体を、効果を最大化するために繰り返しスクリーニングします。更に最適化するため、代替メカニズム(スプライシング制御など)を持つリボスイッチの開発や、アプタザイムベースのリボスイッチとの組み合わせによるON/OFF比の向上も研究しています。

 

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