自動的に自己訂正を行う量子システム (No. 0228)

概要

量子情報は非常に壊れやすく、量子コンピュータや量子デバイスに影響を与えるあらゆるノイズによって破壊される可能性があります。量子コンピュータの実現可能性を世界に示した重要な発見のひとつが、量子誤り訂正技術の発明で、誤り耐性量子コンピュータを構築することが目標とされています。量子誤り訂正技術については、新しい符号の開発、複雑な制御パルス列を用いた量子ビットからのノイズ除去方法など、さまざまな研究が行われています。しかし、これらの技術は非常に複雑で、しかも不均質な量子ビットの集団に適用しようとするとうまくいきません。この問題を解決するため、OISTの研究者らは、量子系が、何らかのノイズを受けた場合に、このノイズに対して自己を訂正するよう自己に作用するという新しい方式を開発しました。この新しい方式は、私たちがASCQS（自動自己訂正量子系）と呼んでいるもので、動作には測定もリセットも古典的なフィードフォワードも必要ありません。

応用

• 量子誤り訂正

利点

• 自動自己訂正
• シンプルでロバストな方法
• 連続的保護