動物はどうやって声を出している?―息を止めてても声が出せる!(コーエン・エレマンス教授)

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水中で歌うクジラ、声で狩りをするイルカ
そのふしぎを解き明かす
OISTの公開講演イベント「動物たちの『声』の不思議に迫る!」
講演者: コーエン・エレマンス教授(南デンマーク大学)
要旨:“声を発すること”は、私達ヒトにとって主要なコミュニケーション手段であり、声を用いて個性や芸術を表現することも出来ます。つまり発声は私達ヒト特有に進化した文化の礎を担っています。また、“発声”は哺乳類、爬虫類、鳥類といった動物にとっても基本的なコミュニケーション手段であり、エサなどの限られた資源を争ったり、繁殖の相手を見付けたりするために重要です。動物が声を発するためには複雑、且つ正確に調和のとれた身体の動きが必要ですが、動物たちがどの様にして声を発しているのか、その仕組みは未だによく分かっていません。
私達の研究室では色々な動物がどのように声を発しているのか、その仕組みを研究しています。これまでに、鳥類と哺乳類に共通する声を発するための基本的な身体の仕組みに加え、ネズミや水生のカエルが環境に適応してどの様に声を発しているのかを明らかにしてきました。特に哺乳類の一種であるクジラは、水の中で息を止めたまま声を発するために、驚くべき方法を用いていることが分りました。イルカやマッコウクジラなどの歯鯨はこうして水の中で声を発することで獲物を追いかけ捕まえます。一方髭鯨は、低い声を出して遠く離れたところにいる相手ともコミュニケーションを取り、中には歌を唄って求愛を行うものもいます。
演者紹介:エレマンズ教授は南デンマーク大学、音声・コミュニケーション・行動研究部ループのディレクターです。エレマンズ教授は独自の研究装置やセンサーを用いて、声を発するための身体メカニズムを明らかしてきました。これらの研究成果はNature, Science, PNASといったトップジャーナルに掲載されています。またエレマンズ教授はBolk Prize, MBL Grass Fellow, Fyens Stiftstidendes Science Award, and BioMed Central Research Awardといった様々な賞も受賞されています。
エレマンズ教授は、臨界期の神経メカニズム研究ユニット・杉山(矢崎) 教授 および OIST客員プログラム(TSVP)によりOISTで受け入れられています。
日本語同時通訳付き
対象:10歳以上
参加費無料
事前登録: https://www.oist.jp/ja/event-registration/public-lecture-how-do-animals-make-sound-coen-elemans
(定員に達し次第締め切らせていただきます。)
※ 本イベントの様子は録画され、アップロードされる可能性があります。また、イベント中に写真撮影を行う場合があります。※
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