「ジャーナリストの目から見たSTAP細胞事件」須田桃子
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概要
2014年春に起こった理研のSTAP細胞事件は、我が国の研究社会における大きな警鐘でした。我々は、社会の信頼を回復するという大きな挑戦に直面しています。どうやって、その課題を克服すればよいのか。どうすれば研究不正を起こさせない研究環境や組織を作ることができるのか、その答えを得る一つの方法は、過去の経験から学ぶことです。そこで、毎日新聞社科学環境部の記者であり、著書「捏造の科学者」で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した須田桃子氏を招き、STAP細胞事件について、論文発表から現在に至るまで取材を通じて得た独自の情報を基に、ジャーナリストの視点から見た同事件について講演していただきます。
この特別セミナーにより、本学の全ての学生、教職員らが日本の科学に対する社会の信頼を再構築することがいかに大事か、また本学における研究公正性の更なる向上をどう推し進めていくべきかを共に考える一助になることを期待します。
須田桃子氏: プロフィール
1975年、千葉県生まれ。 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了(物理学専攻)。 2001年4月毎日新聞社入社。水戸支局を経て2006年から東京本社科学環境部記者。生殖補助医療や生命科学、ノーベル賞などを担当。特にiPS細胞については2006年の開発当初から山中伸弥・京都大学教授のノーベル賞受賞まで継続的に取材。STAP細胞事件では、当初は「世紀の発見」との理研の発表を信じ、報道を行う。しかし、疑義が指摘されるようになると各関係者への独自取材を基にスクープを連発し、一連の報道をリードし続けた。STAP細胞論文の不正問題に関する取材の経緯をまとめた著書「捏造の科学者 STAP細胞事件」(文藝春秋)で、第46回大宅壮一ノンフィクション賞と2015年の科学ジャーナリスト大賞を受賞。
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