しまくとぅばの日
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「しまくとぅば」とは?
あなたの生まれ故郷の「しまくとぅば」は何ですか。「しまくとぅば」- 文字通り「しまのことば」という意味 - とは、沖縄で話されている言語を含む、日本列島の最南端の島々で話されていることばを指す言葉です。「しまくとぅば」の「しま」は、「村落」、「島」をあらわすだけでなく、「故郷」という意味も持ちます。よって、「しまくとぅば」は「生まれ故郷のことば」ということもできるのです。
沖縄県には5つの言語があるということをご存じでしたか。 - 国頭語、沖縄語、宮古語、八重山語、そして与那国語の5つです - これらの言語は現在鹿児島県に属する島々で話されている言語とともに「しまくとぅば」、または「琉球語」と呼ばれています。しまくとぅばは、日本語とともに日琉語族(ジャポニック語族)という語族を成しています。しまくとぅばは日本語との相互理解可能性が無いので、よく日本語とは別の言語としてみなされます。しかしながら、社会政治的、そしてイデオロギー的な理由からしばしば日本語の方言の一つとして位置づけられもします。
しまくとぅばの今日
過去には、島々の人がしまくとぅばをはなすことをきんじられたこともありました。19世紀末の日本への併合後、日本の中央政府は沖縄へ同化政策を導入し、沖縄の人々に日本標準語を話すことを奨励しました。沖縄の子どもたちは学校でしまくとぅばを話すことをきんじられました。もし学校でしまくとぅばを話しているのが見つかると、次の人がしまくとぅばを話しているのが見つかるまで、罰として木や紙で作られた「方言札」を首から下げなければなりませんでした。この運動は1900年代前半にさらに強くなりました。初めのころは、学校の外でのお互いの会話はしまくとぅばでおこなわれていたようですが、教師や学生が学校の外でもしまくとぅばの取り締まりを始めました。その結果、1940年代ごろまでには、家庭内の兄弟同士の会話でも標準語が使われ、つたない標準語しか話せない両親のことを恥ずかしく思う子どももあらわれたそうです。
現在では、主な話し言葉としてしまくとぅばを話す沖縄の人は多くありません。2021年に行われた調査では、80%以上の沖縄県民が「しまくとぅばに親しみを感じている」と回答したにも関わらず、「しまくとぅばを主な話し言葉として使っている」と回答したのはわずか4%にとどまりました。
2009年にUNESCOは国頭語、沖縄語、宮古語、八重山語、そして与那国語を「消滅の危機にある言語」として掲載しました。
これらの状況を受け、沖縄県はしまくとぅばの普及推進に努めています。2006年にしまくとぅばの普及、継承を図ることを目的に毎年9月18日を「しまくとぅばの日」とする条例が制定されました。
しまくとぅば@OIST
OISTで提供されているサービスや、施設、イベント、グループ、そしてフォーラムの名前等にしまくとぅばが使われています。それらの一部をみていきましょう。
「がんじゅう」ということばには、「強い」、「健康な」、そして「元気な」という意味があります。実際の会話の中では、以下のように使われます。
A: 「ちゃー がんじゅー やいびーてぃー?」 - 「健康で元気にしていましたか」
B: 「ちゃー がんじゅー やーびーたんどー」 - 「健康で元気にしていましたよ」
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CDCのクラス名
'くくる' - 心
'あかさん' - 明るい ※「あかがとーん」とも言う
'かなさん' - 愛らしい
'ちゅらさん' - 美しい
'うむさん' - 楽しい・面白い
'くがに' - 黄金
'ぬーじ' - 虹
'かふー' - 果報
'ぬじゅみ' - 望み・願い
'わかてぃだ' - 生まれたての太陽(太陽は冬至の日に生まれ変わると信じられている)
'みやらび' - 少女
'しんか' - メンバー
「うまんちゅ(御真人または御万人)」は、社会的な身分に関係なく「すべての人々」を意味します。
OISTの学生が9月13日に多様性、インクルージョン、そして公正さを話し合うためのフォーラムをOIST内で開催しました。
フォーラムの名前は、私たち一人ひとり、つまり「うまんちゅ」が、OISTの全員が自分らしくあることを心地よく感じ、受け入れられ、そして力を感じられる環境を創造することを示しています。
INOは産業界がOISTの教員、研究員、そして学生との関係を構築し、大学の最先端の研究、教育、そしてイノベーション活動の価値ある洞察を得るためのプラットフォームです。
「いのー」とは、沖縄のことばで活発な独自の生態系であると同時に大きな海に不可欠な「ラグーン」を意味します。我々の産業メンバーとの交流を通して、INOは多様性のある、そして広い世界と密接に繋がったイノベーションのラグーンとなるでしょう。
「ゆんたく」とは、「おしゃべり」という意味のことばです。
これは、OIST新入生のProfessional and Career Development programのチーム名の一つです。彼らが焦点としているのは、沖縄の高校生にOISTersとの「ゆんたく」を通して科学の世界、そして科学者の人生に触れてもらうことです。
もし皆さんがセミナーやフォーラムなどを計画していらっしゃるのなら、しまくとぅばで名前を考えてみるのも面白いかもしれませんね。
Photo credit: shimakutuba.jp
この記事はEedeeと仲村佳将(OIST Resource Center)の協働によって作成されました