[Webinar]-OIST- 東京大学ミニトークシリーズ- 組織透明化技術のがん研究への応用

Date

2020年9月2日 (水) 13:30

Location

Webinar and C210,Center Bld., OIST

Description

テーマ

組織透明化技術のがん研究への応用

概要

 がん研究におけるイメージング技術は革新的に進歩し、生物発光イメージングや蛍光プローブをはじめ多くの技術が次々と活用されている。しかしながら、未だ組織を薄切・粉砕することなく1細胞レベルでがん細胞を検出する手法は確立されていなかった。そこで私たちは主に神経科学研究で開発・応用がなされてきた組織透明化技術に着目した。さまざまな透明化試薬の中でもマウスの個体・臓器を高度に透明化することが可能である水溶性溶媒CUBIC(clear, unobstructed brain/body imaging cocktails and computational analysis)を使用することとした。CUBICを用いたイメージングの結果、さまざまなマウスモデルのがん転移を臓器深部でも観察することに成功した。本手法を用いることで、薄切することなく臓器のままでがん転移を1細胞レベルで定量化することが可能である。さらに、さまざまながん転移パターンを3次元で観察できるため、がん転移の特性を捉えることがより容易となる。今後、本手法ががん微小環境を理解するための基盤技術になることを期待する。本セミナーではがん研究における組織透明化手法の応用例、また今後の可能性について議論させていただきたい。

スピーカー

東京大学大学院医学系研究科分子病理学
医学部MD研究者育成プログラム室
助教 高橋 恵生​ Kei TAKAHASHI 

[プロフィール]

学生の頃から、がん微小環境の役割に興味がありさまざまなマウスモデルを用いて研究を進めている。また、生物発光イメージングや組織透明化技術などのイメージング技術のがん研究での活用にも力を入れている。

スケジュール

9月 2日 (水) 13:30-15:00


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