アニャ・ダニ

 

Yomitan History Folklore Museum

 

OIST 美術保存・修復プログラムについて:

美術保存・修復プログラムは、OISTと県内各地博物館との共同研究であり、沖縄美術品の保存を目的とするものです。また、これまで島々で使われたモノ資料の科学的理解に貢献するものです。

一般的に、美術保存は次世代の人々のために文化財の保存に従事する職業です。この多領域にわたる分野は、芸術と物質科学とを結び付け、保存修復家達に美術品がどのように作られたか、それらの歴史的重要性、劣化の原因、そして美術品をより長く保存するための安全な調査法を教えてくれます。美術保存・修復分野に関するより詳しい情報は米文化財保存学会に掲載されています。

リサーチ・サイエンティストであるアニャ・ダニは、ここOISTで沖縄の陶器や楽器、漆、木工品などの興味深い文化財を基に保存・修復という研究を行っています。美術保存・修復プログラムではX-線回折計、質量分析計、電子顕微鏡などのOISTが有する最先端科学機器も用いられます。これらの機器は、沖縄文化財の起源への理解を深めると共に、それらの保存・修復を助け、また歴史的謎を紐解くためにも活用されます。現に、このプログラムは既に沖縄の文化財保護に貢献しており、今後も島々に息づく芸術的な軌跡に光を投げかける新たな発見となり続けます。現在の活動やこれらのプロジェクトに関するより詳細な情報はアクティヴィティーページをご覧ください。

About Anya:

アニャ・ダニは2011年11月に美術保存・修復プログラムをOISTで立ち上げました。

彼女のこれまでの経歴は、陶器や彫刻などの3次元対象物に焦点を当てた美術保存・修復で、研究の主な関心は保存・修復、物質分析・構造、民族学上の文化的文脈、考古学、そして民族芸術や美術資料です。

ダニは2003年にデラウェア大学の美術保存・修復で学士号を取得後、2007年にウィンターサーデラウェア大学の芸術保存プログラムで修士号を取得しました。

OIST着任以前、ダニは米国ニューメキシコの文化事業部にある保存修復部で働いていました。そこでは博物館に展示されている文化財の保存を行っていました。そしてまた大規模な博物館での収蔵作品調査や状態調査など担当しました。

ダニの以前の研究項目はペルー人の携帯型祭壇、ネイティブアメリカンの陶器、そしてアフリカの仮面などです。

これまでに、ダニはエモリー大学にあるマイケル・C・カルロス博物館やフィールド自然史博物館、ジャマイカ国立ギャラリー、そしてスミソニアン国立博物館のアフリカ美術部門など名立たる関係機関と共に働いてきました.

連絡先:anya.dani [at] oist.jp