Okinawan Culture 02 - Moochy

ムーチーの日

沖縄では、旧暦の12月8日にムーチーを食べて邪気を払うという習慣があります。今年は1月20日水曜日がその日に当たります。沖縄の人々にとって、ムーチーは冬の到来の象徴でもあります。では、ムーチーとはいったい何なのでしょうか。

沖縄の方言で、餅はムーチーと呼ばれています。漢字で書くと「鬼餅」と表されます。ムーチーは甘くスパイシーな香りのするサンニン(月桃)の葉に包まれており、サンニンの葉の香りがムーチーに移ることで豊かな香りになります。

この日、ムーチーは仏壇やかまどにお供えされます。また、邪気を払ったり、家族の健康への祈りの意味を込めて家族でムーチーを食べます。家庭では、子供の年齢の数のムーチーを天井から吊り下げ、また、生まれたばかりの赤ちゃんのいる家庭では「初ムーチー(初めて迎えるムーチーの日)」と言って親戚やご近所にムーチーを配ってその日を祝います。

なぜムーチーが「鬼餅」と書かれるのか、理由が分かる古いお話があります。昔々、ある村にお兄ちゃんと妹が住んでいました。お兄ちゃんは夜に家畜を食い荒らす鬼になってしまいました。その鬼を退治するために、妹は鉄の釘が入ったムーチーを作り、サンニン(月桃)の葉に包みました。妹はそのムーチーを鬼となったお兄ちゃんに食べさせ、知らずに鉄の釘を食べて苦しむお兄ちゃんを崖の上から突き落として殺してしまいました。

鬼となったお兄ちゃんが殺された日が旧暦の12月8日だったのです。それからというもの、邪気を払うためにムーチーを食べるという習慣が始まったと言われています。

ムーチーは沖縄のスーパーで購入できます。明日ムーチーを食べて邪気を払ってみるのはどうですか。