生体分子電子顕微鏡解析ユニット

マティアス・ウォルフ 教授

matthias dot wolf at oist.jp

研究

当ユニットの研究対象は生体分子集合体の構造と機能です。極低温電子顕微鏡で撮影した個々の生体高分子の単粒子像から立体構造を再構築します。分解能を左右する因子としては、試料の均一性、画像の品質、被写体の厚さ、粒子配向の決定精度、そして粒子像の数があります。当ユニットでは、新たな方法で試料を調製し、高性能電子顕微鏡Titan Kriosで半自動的にデータを収集し、OISTの大規模コンピューティングクラスタを駆使して複数の大型データセットを並列処理するなど、生物物理学とコンピューティングの手法を組み合わせた体系的なアプローチにより、革新的研究を行います。正二十面体非エンベロープ型ウイルスであるパピローマウイルスに焦点を当て、細胞への侵入時にカプシドに生じる分子構造変化を原子レベルの分解能で調べています。最終的には現在の手法を発展させ、分子量がより小さく対称性もより低分子を原子レベルに近い分解能で観察できるようにしたいと考えています。

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