環境科学セクションが運営管理する研究資源
沖縄環境研究支援セクションでは、OKEON美ら森プロジェクトの立ち上げと発展の過程で形成した、野外調査区や沖縄地域社会との協働ネットワーク、および観測網から得られる試料、そしてこれらを維持管理する人材やノウハウを運営管理し、これら研究資源を活用してOIST研究者への陸域環境研究支援を提供します。また、OIST内支援にとどまらず、生物多様性研究を通じて積極的な沖縄SDGsの取り組みへの貢献を目指します。
野外調査区とその情報
OKEON美ら森プロジェクトを通じて、沖縄地域の協力の下に設立した沖縄本島内24箇所のコア調査区を運営しています。環境や立地、極めて厳格な保護区から比較的アクセスが容易な調査区まで、その特性は様々です。各コア調査区についての詳細は、OKEON美ら森プロジェクトホームページ上でご確認いただけます。
これらコア調査区で稼働するデバイスのうち、定点カメラトラップ観測網は、沖縄環境研究支援セクションが主導する研究プロジェクトです。
沖縄地域との社会ネットワーク
OKEON美ら森プロジェクトを通して、私たちはこれまで沖縄の多くの人達と信頼関係を構築し、協働しながら環境研究を進めてきました。現在沖縄環境研究支援セクションは、それら生物多様性研究と沖縄地域をつなぐ橋渡し役になっています。環境や生物多様性の保全をキーワードとした社会ネットワークは、最新の研究成果を現実社会で活かすために不可欠なものです。
野外活動に熟練したスタッフ陣
沖縄環境研究支援セクションには、沖縄における野外調査の経験が豊かなスタッフが揃っています。さらに、昆虫類、特にアリ類については、メンバーの多くが高い同定技術を有しています。日常的なデータやサンプルの回収や調査区の保守、調査実施やその試料の調整にまで対応できるチームは、OKEON美ら森プロジェクトを支える不可欠な要素です。
陸上無脊椎動物コレクション
沖縄環境研究支援セクションには、昆虫試料調整の高い専門性を持ったスタッフが揃っています。OKEON美ら森プロジェクトを通して蓄積した陸上無脊椎動物コレクションを構築し、現在の沖縄の姿を次世代へとつなぐ証拠品として、沖縄の生物多様性研究の貴重な資源として保管管理しています。特にアリ類に関しては、種レベルまで同定された質の高い沖縄地域コレクションが整備されています。