公開講演：健康寿命を延ばすことはできるのか？～オキナワウェイ～

概要:

老化は臓器の機能低下だけでなく、高齢者が罹患する様々な病気の最大のリスク要因となります。
老化は21世紀中に解決すべき喫緊の課題の一つです。我々はこの病的状態のメカニズム解明と、先進国における老化に関連した疾病の新たな治療法の開発に向けて研究を続けてきました。本講演では、現在わかっている健康寿命を延伸するメカニズムと、健康と回復力のあるウェルビーイングを促進することで老化を遅らせる可能性について話します。
まず、沖縄の健康百寿者の病理解剖のケースと、終末期の病的状態を紹介します。次に、健康な老いに関する最新の研究について言及します。続いて、世界の中でブルーゾーンと呼ばれている、健康なお年寄りが多い地域を紹介し、沖縄で生きがいを保つことによって回復力を備えた長寿を生み出したケースを示しながら、スピリチュアルウェルネスが健康寿命を維持するために不可欠な要素であることを説明します。
最後に、100歳以上の高齢者の研究をする方々に対して、研究室ではなく家庭訪問やインタビューを通して調査することを提案いたします。研究の成功のためには、調査開始当初より高齢者本人、家族、介護者と親密な関係を構築することが重要です。

プロフィール:

心臓病及び老年病の専門医。琉球大学医学附属病院地域医療部部長を務めた後、沖縄国際大学総合文化学部人間福祉学科教授を経て、現在は沖縄長寿科学研究センター長。沖縄の健康寿命研究における第一人者。日本心臓財団賞、三越財団医学賞、千代田生命社会厚生事業賞、西日本文化賞、財団法人沖縄県医科学研究財団功労賞など受賞多数。

言語: 英語（日本語の同時通訳あり）

要予約：https://www.oist.jp/public-lecture

入場料：無料