沖縄の旧盆
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旧盆は沖縄で最も大きな行事のひとつです。 旧盆の行われる3日間の間、先祖の霊が子孫たちと時間を過ごすために仏壇のある家に帰って来ると言われています。
旧盆は旧暦の7月13日から15日の3日間行われます。今年は新暦の8月の20日から22日にあたります。親族が仏壇のある家に集まり、先祖の霊と楽しい時間を過ごします。
旧盆期間中の3日間にはそれぞれ名前があります:
1日目:ウンケー(お迎え)
2日目:ナカビ(中日)
3日目:ウークイ(送り)
初日の朝、各家庭では家と仏壇の掃除をします。その後、仏壇はたくさんの果物、線香、ろうそく、花、さとうきび、そして色とりどりの提灯等で装飾されます。そして、一日目の夕方に先祖の霊をお迎えします。
上記写真:旧盆用に飾られた仏壇 (Photo credit: okinawa41.go.jp)
旧盆の2日目は、お中元を持って親戚の家々を回り、それぞれの家の仏壇に線香をあげます。
旧盆の三日目は期間中で最も大切な日で、先祖の霊をお見送りする日ですこの日には、親戚が集まり、死後の世界である「グソー」に先祖の霊をお送りする儀式を行う前に皆で夕食を楽しみます。早くに先祖の霊をお送りするのは失礼だと考えられているため、この儀式は通常夜におこなわれます。 夕食後、家長が代表で儀式を執り行います。儀式では、線香とグソーでのお金とされる「ウチカビ」 をボウルの中で燃やします。その後、先祖の霊がグソーへのお土産として持って帰れるように、食べ物や酒を同じボウルに入れます。
上記写真:先祖の霊を死後の世界「グソー」にお送りするための儀式の準備をする家族 (Photo credit: https://world.aeon-ryukyu.jp/en/magazine)
旧盆の期間中は、地域の青年会の若者が「エイサー」と呼ばれる太鼓の踊りを踊って地域を回り、地域の人と先祖の霊をおもてなします。
上記写真:旧盆期間中に披露されるエイサー (Photo credit: okinawaclip.com)
今年は、新型コロナウイルスのまん延により、沖縄県は旧盆に親戚の家を回ることを控えるよう呼びかけています。
上記写真:地元スーパーで売られているサトウキビ:サトウキビは先祖の霊が転ぶことなくに死後の世界「グソー」に帰れるよう、杖として供えられます (Photo credit: https://world.aeon-ryukyu.jp/en/magazine)