非水溶液で機能するバッファー化合物(No. 0168)

 
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概要

非水溶液のバッファー分子として機能する2-substituted-1,3-cyclohexanedione誘導体。

世界のバイオ医薬用バッファー剤市場は、2025年までに年平均7.41%の成長が見込まれ9億8000万米ドルに達すると予想されています。ワクチン、血液、血液成分、アレルゲン、体細胞、遺伝子治療、組織、治療用組換えタンパク質、細胞治療に使用される生細胞などの需要の高まりが、世界のバイオ医薬用バッファー剤市場を牽引しています。製品や試薬の安定性を維持することは、製薬・医薬品開発業界にとって長年の課題となっています。バッファー剤は開発・生産プロセスの上流と下流の両方で使用されており、適切なバッファー剤がない場合、予期せぬ製造の遅れや製品・試薬の不安定さ、大きな経済的損失につながる可能性があります。しかし、有機溶媒中で酸と塩基の両方を中和する分子や、非水溶液中で化学反応に適した条件を維持させるためのバッファー機能を持つ分子は、これまで一般的には使用されていませんでした。田中富士枝教授を中心とする研究グループが開発したバッファー剤は、非水溶液媒体の製造における課題をシンプルに解決しうる化合物で、既存のプロセスで発生するロスを大幅に削減し、経済的な利点も期待できます。

 

教授:
田中 富士枝

生体制御分子創製化学ユニット

応用

  • 創薬
  • 化学薬品の保存

 

利点

  • 非水溶性バッファー機能
  • 簡単な生産
  • 化学反応の制御

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技術のポイント

酸や塩基が微量に存在すると、目的の分子が異性化、分解、ラセミ化することが多いという問題に対し、この非水溶液でバッファー機能を持つ分子、またはその樹脂結合体を対象となる分子の保存液に添加することで、酸や塩基による分解、異性化、ラセミ化を防ぐことが可能になります。

 

メディア掲載・プレゼンテーション

 

問い合わせ先

  Graham Garner
技術移転セクション

  tls@oist.jp
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