ムーンショット目標6 イオントラップ型量子コンピュータ

高橋優樹(OIST)プロジェクトマネージャーインタビュー
新型コロナウイルス感染防止対策としてアクリルパーティションを用いて撮影を行いました。
研究計画概略
概要
私たちの研究開発プロジェクトでは量子コンピュータを実現しうるハードウェアとしてイオントラップに注目し、イオントラップを用いた誤り耐性型汎用量子コンピュータに向けた技術開発を行います。
特に小型イオントラップを光子によって量子的に接続し、ネットワーク化することで、システムの大規模化を図ります。
研究開発プロジェクトが貢献する未来像
本研究開発プロジェクトの目標を達成することで、量子光接続により任意に量子ビット数を増大させるための技術的基盤が構築されます。
その結果、汎用性の高い誤り耐性汎用量子コンピュータが誕生します。
それを使うと、
- 社会課題の解決策として、例えば、新薬開発、人工光合成の実現、肥料製造・炭素固定化のための触媒の開発、室温超伝導物質の探索など、化学物質・反応過程、機能性物質材料の厳密なシミュレーションが可能となる
- どこからでも完全秘匿な通信が可能となり、現在のインターネットのセキュリティの不備に起因する多くの社会的問題が解決できる
そんな未来が待っています。
プロジェクトメンバー紹介
野口篤史(東京大学)
豊田健二(大阪大学)
研究開発項目3:振動自由度を用いた量子誤り訂正符号実装のための研究開発
集団フォノンモードの量子制御によりボゾニック符号の実現!
大阪大学 量子情報・量子生命研究センター 豊田グループウェブサイトへ▶
早坂和弘(NICT)
研究開発項目4: 4-1. 高性能イオントラップ作製・評価技術の確立
各PJを支えるトラップ供給コミュニティ向け汎用トラップ
研究開発項目4: 4-2. イオントラップ量子コンピュータのクラウド化基盤技術(豊田)
社会実装に向けた基盤技術の検証
プロジェクト体制図
このプロジェクトについて
ムーンショット型研究開発事業は、我が国発の破壊的イノベーションの創出を目指し、従来技術の延長にない、より大胆な発想に基づく挑戦的な研究開発(ムーンショット)を推進する新たな事業です。
このページで紹介している、ムーンショット目標6「2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現- イオントラップによる光接続型誤り耐性量子コンピュータ」はJST(国立研究開発法人 科学技術振興機構)によるプロジェクトです。