グローバルな問題の解決へ向けて

海洋保全

 太平洋と東シナ海に囲まれた沖縄は、海洋科学研究に理想的な場所に位置しています。沖縄諸島のサンゴ礁は世界中で最も生物多様性に富んだ生態系の一つです。OISTの科学者たちはサンゴ礁の保全や熱水噴出孔のエコシステムを理解するなど、海洋が直面している問題に対処するための研究プロジェクトに従事しています。

Okinawan coral

再生可能エネルギーと「スマートエネルギー」配電

 再生可能で信頼性が高く、コストの安いエネルギー源の探求は、現代のいわゆる「第四次産業革命」の時代における地球規模の課題です。2011年に起きた東日本大震災、福島原発事故を経た日本人にとっては、特に身近な問題でもあります。OISTの科学者は、新たな太陽電池技術や海流利用の研究を進める中、太陽光発電や波力発電等、コスト効率の良い再生可能エネルギー源の利用という夢の実現に従事してきました。

The Quantum Wave Microscopy Unit testing a wave power generator prototype.

先進医学機器

 ヘルスケア分野が進歩し、人々に生活の質の向上をもたらす現代社会において、変化の早い医学の世界での需要を満たす新たなツールや技術の開発は、ライフサイエンスにおける必要不可欠な要素です。OISTの科学者らは、基礎科学における研究結果をてことし、がん治療、高度精密測定器(医療用CTスキャンなど)、医療診断技術に革命をもたらしたマイクロ流体プラットフォーム等、ヘルスケア分野関連の先進機器や技術を創造しようとしています。

Microfluidic Platform which is a glass plate the size of a thumb tack.

脳を理解する

 自動運転技術はどうすれば改善するのでしょうか? 私たちの眼は、脳への窓となっているのでしょうか? どうすれば人間の脳の複雑性をシミュレーションするためのより高度なコンピューター技術を達成できるでしょうか? 日本がすすめる革新技術による脳機能ネットワークの全容解明プロジェクト(Brain/MINDS Project)とはどういうもので、本プロジェクトにおいてOISTはどのような役割を担っているのでしょうか?

Purkinje cells from the brain, looking like dense a dense forest

ADHD児童を持つ日本人の保護者への支援

 文部科学省による2012年度の学校調査では、6歳から14歳までの児童の2.5%が注意欠如・多動性障害(ADHD)とみられる行動上の問題により、学業の遂行が困難であると報告されています。日本では、うつ病、ADHD、統合失調症などで向精神薬を処方される児童の数は増加しています。しかしながら薬物の使用は、唯一もしくは最も適切な治療方法とは限りません。保護者による指導や学校側との共同支援、児童との個別カウンセリングなどの心理社会的な介入が必要な場合もよくあり、日本ではこれらが広範囲で利用できない状態にあります。そこでOISTこども研究所では、このギャップを埋め、ADHDの子供を持つ家族を支援するため、沖縄でペアレンティングプログラムを保護者に提供しています。本プログラムは今後、他県においても採用される予定となっています。

Members of the Human Developmental Neurobiology Unit which runs the center.