最先端医療機器開発ユニット (菅原 寛孝)

加速器をベースとしたがん治療機器(クライストロン、電源、水冷却システム、放射シールドを含まず) 

Unit Head: Prof. Hirotaka Sugawara

最先端医療機器開発ユニットはがん治療法のひとつであるBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)及び新医用イメージングの研究開発を中心に研究を行っています。

ホウ素捕捉療法(BNCT)について

仕組み

BNCTは「切らない、痛くない、副作用の少ない」画期的ながん治療法です。がん細胞に集積されたホウ素と患者に照射された中性子が核反応を起こし、ホウ素を含んだがん細胞が選択的かつ効果的に破壊されるというメカニズムです:

10B + n → 7Li + 4He


1. がん細胞のみに集積される性質のホウ素薬剤を患者に投与

2. 病巣部に治療に適したエネルギーに調整された(熱)中性子を照射
 

3. 中性子とホウ素の核反応;核反応により放出されたα線(4He)とリチウム粒子(7Li)がホウ素(10B)を取り入れたがん細胞を破壊

4.粒子は細胞ひとつ分の距離しか飛程しないため、細胞単位でがん細胞を破壊することが可能
 

特徴

  • BNCTは通常1度の照射(照射時間30分)で治療が完了するため、患者に与えるストレスを最小限におさえる、QOLの高い治療法である。
  • BNCTは手術不適応症、放射線治療不適応症の患者や、浸潤がん、多発病変、再発がん、放射線抵抗性がんを含む難治性がん等の新しい治療法となる。
  • ホウ素-中性子反応によって放出されるリチウム粒子とα線は、細胞ひとつ分の距離しか飛程しないため、がん細胞をピンポイントに破壊することができる。よって、正常な細胞にダメージを与えない。

課題

  • がん細胞に集積されやすく、かつ核分裂反応を起こしやすいホウ素化合物を、自然界に存在するホウ素から濃縮する技術開発が必要。
  • 原子炉での臨床研究に限らず、実験室での研究や衣料施設における治療等を可能にするためには、設置場所を限定せずにすむよう、小型中性子発生装置を開発(巨大な原子炉→小型加速器)することが必要。

新医用イメージングについて

近年多種多様の放射線治療が行われているが、正確な場所(病巣)に的確に放射線を照射するために必要な高い画像処理技術は、あまり存在していないのが現状である。電子をトラッキングするコンプトン・カメラ等、精密かつ使用が容易な医用放射線イメージング検出器を開発することを目指す。

また、腫瘍転移のための研究や治療法において、新たなイメージング技術を寄与することも目指す。
 

採用情報

Currently we have no position opening.  For details, please visit our "Positions" page.

Latest Posts

  • Welcome to Lina and Shubhra!

    Two new team members have joined the Unit in April. A warm welcome to Lina (research intern from University Pierre and Marie Curie in Paris) and Shubhra (postdoctoral researcher)! Both will work on drug delivery systems.

  • Mini-Symposium "Radiation sensors and emerging applications in medical imaging, space science and materials science"

    New detectors have been generating new science. Especially, the detection of photons and charged particles is the basic technology that has been providing advanced measurement in the field of biology, space science, material science, nuclear application, and so on. Actually, the speakers proposed here are comprised of prominent researchers in the various fields such as medical imaging, astrophysics, high-energy physics and muon science.

  • SAKURA France-Japan collaboration

    Guillaume, Hong Huat and Vincent of the Sugawara Unit have recently performed carbon-ion irradiations at  the Heavy Ions Medical Accelerator in Chiba (HIMAC) of the National Institutes of Radiological Sciences NIRS/QST. Thanks to a bilateral France-Japan collaboration grant ("Sakura"), we have been able to work with our collaborators from QST (Dr Nakajima) and from the French Atomic Energy Commission (CEA) (Dr Saintigny).